
まだまだ「おつかれ麺です」とは言えない4軒目は、
徳島ラーメンの中でも、ちょっと毛色の違うものを出すという「古家」に訪麺。
ここは味もさることながら、他の店にはない特徴を多く兼ね備えている。
自家製の自家製麺機で自家製麺している
というのは有名な話だが、オゴポコにとっては、それ以外に期待しているネタがあるのだ。
寒色系カラーで統一された店構えはちょっと珍しい。ふつう飲食店は、包容力や安心感を演出するために、
暖色系を多用する傾向にあるからだ。
川が近いこともあり、空気もどこか寒々と感じられる。ジャズクラブのマスターが営むにしては、
ちょっと落ち着きすぎではないか?と訝しく思いつつ、店の扉を開けた。

特に待つこともなく、すんなり着席。コの字型の細長いカウンターは、イメージ的には回転寿司の席配置。
そのカウンター内を、女性店員が注文を取りにくる。
おそらく、徳島では少数派と思われる「油そば」も気になるが、
ノーマルの「中華そば小」を告げ、店内を見渡す。すると、オゴポコの期待するものが目に入ってきた。
おお、あったあった!

「教育(無躾)の出来ていない子供、老人は他のお客様の迷惑となりますので遠慮願います」
しつけのなってない子供に対する注意書きがあるとは聞いていたが、老人も対象になっているとは・・・
なにか嫌なことでもあったのだろうか?説教好きの老人から、徳島ラーメンかくあるべし、と怒られたとか。
確かに、そう思われても仕方なさそうなラーメンがこのあと登場する。

ゴロゴロゴロ、ガラガラガラ
しばらくすると、先ほどの女性店員が、学校給食を運ぶときに使いそうなゴンドラを引いてやってきて、
目前に丼を置き始めた。なるほど、これは楽だ。しかも、丼を落としたりする心配もない。
さすが、製麺機を作るだけあって、オペレーションの設計にも抜かりはなさそうだ。
一見すると一般的な徳島ラーメンに見えるが、海苔が乗っているのは珍しい。
この日訪れた11軒の中ではここだけ。
書店で購入した徳島のラーメン本「麺本U」を見ても、海苔入りの店はほとんどない。
スープの顔色はおなじみの褐色だが、性格はかなり異質。表面に張られた油のせいか、
食べ始めから強い満足感がガンガン襲ってくる。黒系のアレンジ版。
麺は、これまで食べた他の店より若干しなやかさがあるように感じる。
ちなみに、バラ肉ではなくふつうのチャーシューが乗るメニューもある。
一般的な徳島ラーメンを自分なりに解釈し、オリジナリティを発揮している意図は十分伝わった。
今後、あの注意書きに「教育の出来ていないラーメンマニアお断り」の文言が加わらないことを祈るのみだ。
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古家
住所:徳島市山城西4-22-2
時間:平日 11:30〜16:00 / 土日 11:30〜18:00
休み:金
HP:?
点数:3.8点
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