「銀座にラーメン屋さんが増えている」「銀座ラーメン戦争」「銀座になぜラーメン屋さんが集まるのか」
昨年末に観たテレビのラーメン特集によると、ここ数年銀座ではラーメン戦争が繰り広げられており、ラーメン専門店は41店舗にのぼるとか。
増加の理由としてあるラーメン店主は「街の雰囲気が変わってラーメンを食べやすくなった印象があるから」と語っておりましたが、本当にそうなのでしょうか。
ぶっちゃけ、空きテナントが増えて立地が良い割にはお手頃な家賃になっているからじゃないのか?
と大人の事情をぐりぐり穿り返したくなるのですが、正直食べる側からすればどうでもいいこと。
戦争を永久に放棄している我が国において、ラーメン戦争だけは何度でも、どこでも繰り返してもらいたい!と願うのであります。
それでは、銀座ラーメン戦争の戦勝候補ラーメン店2件をご紹介。


もし僕の名字が伊藤だったら、子供に煮干という名前をつけるにやぶさかではありません!
煮干とくれば伊藤。ラーメン界の枕詞を生んだ名店は、基本、裏路地にひっそり店を構えているイメージなので銀座ってどうなんだろう、と思って訪麺すると
店は地下の一番奥にありました。うむ、これならイメージどおりだ。
「伊藤」の基本は、当然かけラーメン。ばつばつざくざくしたストレート麺とスープパスタのように少ないスープを楽しむのです。
煮干味時々鶏味のスープを一滴一滴、もったいないもったいないのに物足りないと、大事に飲むのが正しい伊藤の食べ方なのでしょう。
とりあえず、銀座ラーメン戦争の中で、地下でゲリラ戦をしかけている「伊藤」は生き残っていきそうな気はします。

店名にオリーブを謳い、めちゃめちゃオリーブオイルの効能をアピールしているにも関わらず、食べ方指南で「オイルは中盤に少量お入れください」って何だよ?!
オペレーション、味、清潔感、全く隙無し。いじるネタは店名くらい、という新店がこちらです。
よくばって3つの味を一度に味わってみようと思って注文したトリプルSOBAは、とにかく忙しい一杯でありました。
スープ本体は、貝のうまみが強め、あとは鶏油かな?煮干は隠れ気味のような印象。ぱつっとした麺は「麺屋棣鄂」でスープとの絡みはよくわかりません。
なぜわからないかというと、具材がやたら多くて麺をスープに浸しきれないから。
・真空低温調理した鶏チャーシュー
・同じく真空低温調理したロースの芯のみを使った豚チャーシュー
・素揚げした長芋
・春菊
・海苔
・オリーブオイルで素揚げして巻いたナルト
とどめは「三重県桑名の大ぶり蛤」がなんと5個、5個、5個!食べる順番を考えるだけで、お腹いっぱい頭がいっぱいいっぱいなのであります。
狭いところに派手なものを詰め込めるだけ詰め込んだ感。何か似てるな、と思ったら、ああ、銀座二丁目交差点(※1)だわ、これは。
※1 四隅にブルガリ・シャネル・カルティエ・ヴィトンが店を構える観光地化した交差点

はい、こちらが銀座二丁目交差点、もとい、「鶏・煮干・蛤のトリプルSOBA」です。

※各店舗の営業時間、住所等の情報は、オゴポコが朝昼晩チェックを欠かさないラーメンバンクでどうぞ