ラーメン界では「豚骨白湯」とは言わなくても「鶏白湯」という言葉はある。
まるで「男子サッカーW杯」とは言わなくても「女子サッカーW杯」という言葉はある、みたいな感じですかね!違う家(未食)!←分かる人だけ分かればよろしい
ただ、濃厚民族鶏属の目線で考えると、単なる鶏白湯ではやや物足りないわけです。できれば鶏泥湯(とりでいたん)クラスがもっと欲しいところ。
具体的には、天下一品の「こってり」を基準として、トップクラスで千葉の「鶏の骨」(5.0点)や京都の「極鶏」(4.8点)など。
もっと激しく濃度粘度密度を追及した店が出てきてほしいと願いつつ、東京・神奈川で鶏白湯を三連訪麺。
-----訪麺店評価リスト-----
麺巧 潮(鶏白湯そば 850円)3.9点(にほんいち醤油そば 840円)4.0点<秋葉原/淡路町>
秋葉原駅から歩いて行ってもいい感じの距離。一時期、期間限定のバーゲンセールのようにテレビで目にしていたような気がするこちらの店。
デジタルクッキングを標榜する大和麺学校出身だけあって、宣伝もデジタルか!というのは僕のこじつけです。
まず「鶏白湯そば」ですが、感覚的には鶏白湯として紹介しづらい。洋食屋のポタージュスープに近い「洋風中華そば」か。
生クリームを隠し味(隠れてる?)に使っているそうで、クリーミーの言い分に偽りなし。肉巻アスパラも一目で「潮」と分かる特徴になり得てる。
確かに「これまでラーメンには無かった」とは思うけれども、どこかで食べた料理だな、とも思うところであります。
一方「にほんいち醤油そば」は、スープ素材は魚介系のみなので、勝手に蕎麦ぽいのを想像していたものの、いやこれはラーメンですよ。
魚粉と油でコーティングされたスープ、プツンと歯切れよい麺、ローストしたチャーシュー・・・これは洋風。こちらは「洋風日本蕎麦」か。
薦めるとすれば「洋風日本蕎麦」の方です。
鶏らーめん 極楽鳥(こってり塩ら〜めん 680円)4.5点(こってり正油ら〜めん 680円)4.0点<綱島>
神奈川の新鋭。元すし職人だそうで。場所は(ラヲタ限定で)分かりやすく説明すると「桃源」の更に先。
某店によると、鶏白湯といえば基本は塩、らしく確かにオゴポコもそう思います。なぜなら醤油だと家系チックになってしまうから!
こちらの店も塩、醤油と両方あるので食べてみると醤油は家系チック、というか、券売機、卓上調味料、おそらく燻製のチャーシューなど
店側が家系を意識しているような気さえします。
よって、この店ならでは感を味わいたければ断然「こってり塩ら〜めん」でしょう。
極太麺は硬め、もぐもぐ含むすいとんのような食感。スープ本体は適濃レベル、鶏油強めのバランス仕様。そして豚と鶏が2枚ずつ計4枚のチャーシュー!
これは喜ばれないはずがない(特にラヲタではない一般客)。
個性を出しつつ満足感も与えてくれる、記憶に残りやすいラーメン。「あの店のあれが食べたい」と思わせるラーメンは久しぶりかも。
余談ですが、行列待ちの客にこまめに待ち時間を告知するサービスはありそうでない気配り。これは続けてほしいものです。
麺屋 武一(濃厚鶏白湯そば 780円)4.5点(比内地鶏の白湯そば 750円)4.3点<新橋>
なぜか鶏白湯の店が集まってきた感のある、新橋のとある一角。こちらの店は濃厚とあっさり、両方を鶏そろえております。
「濃厚鶏白湯そば」は、コーンポタージュなみの濃度粘度!天下一品の「こってり」よりやや軽いくらいか。しかし総合力では上。
うま味もしっかり携えて(特に女子に対して)コラーゲン感取った!感の訴求力あり。やや加水高めの中細麺とも相性良好、鶏チャーシューも脂身少なく、スープとの対比が見事。
「比内地鶏の白湯そば」は鶏油が目立つ仕様。あっさりとは言いつつも、それはブリックス上の話で、鶏の凝縮度は高い。
総合すると、鶏専門分野では屈指ではないか?と思うほどだったので、福岡の姉妹店が俄然気になりだした次第です。
なお、こちらの店曰わく「醤油鶏白湯は難易度高い」とのことで、その理由を訊いてみればよかったと思ったのは家に帰ってからでした。
-----今号のおすすめショット-----
福岡市内に姉妹店「鸛(コウノトリ)」もできて勢いに乗る「武一」の「濃厚鶏白湯そば」はこんなんです。
コラーゲンに飢えている女子はこれでラーメンを食べる自分を許してやってください。
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