ラーメン界の「春木屋理論」は
「何十年も通う客にいつも美味しいと思ってもらうためには、気づかれないように味をレベルアップする」
という意味ですが、一方、ジョジョ界では
「何十年も読んでいる読者が、あからさまに気づくくらい絵が変わっている(レベルアップしている?)」
というのが定説であります。さて、今回食べたラーメンはどんな「男の世界」を見せてくれるのかな・・?


京都の有名製麺所「麺屋棣鄂(ていがく)」の麺だそうで、その細ストレート麺はプップッと歯切れよく、つるしこさもあり相変わらずうまい!
博多に持ってきてもかなりいい線言ってる麺だと思います、お世辞抜きに。なんとなく麺量が多く感じました。
スープは、弓削田醤油のようでして、広がりのある柔らかさが目立ち、煮干しの効きは適度な力加減で、レンゲを口に運ぶ回数が増える増える。
チャーシューは丼の中では割と主張する脂身多め厚切りタイプ。JR蒲田駅周辺で魚介系醤油ラーメンを落ち着いて食べたいならここだな。
・・・ただ、噂では背脂煮干しだったと聞いてたが?

浦和の「つばめ軒」出身らしいです。脂が溶け込みとろっとした豚骨スープでやや甘め。かため注文の麺はポキンとくるかとおもいきやぷっつり切れるタイプ。
ツイッター投稿でトッピング無料だそうですが、「なう」言ってるあいだにラーメンでてきそうな。

分かる人には分かる、あの「佐伯ラーメン」を限定で販売中。「いつ行くの?」と訊かれても「いやまだわかりません」と答えてましたが、行きました。
柔らか太麺に少なめのスープ、油層厚め、コショウ、モヤシ等、ルックスは激似。ニンニクの効きは抑え目かな?
レギュラーメニューと並行して、これを限定ラーメンとして作り続けていることに「ラーメンが趣味」みたいなポリシーをビシビシ感じます。

「醤油ら〜めん」には「ロック(69)」な魂を感じました。醤油は弓削田醤油。よく見かけるようになったな。
丸みのある旨み、旨みのある丸み。しなやかな細麺と一緒に持ち上げたメンマにも一味加わってました。
「海老つけめん」は、エビックス高め、ブリックスはまあまあ。この手の海老海老したつけ麺には珍しく、飽きずに最後まで飲める。
ナッツみたいな粒が大量にあり、海老よりこちらの方が気になります。麺は捻転した瑞々しいタイプで、海老をよく釣り、いや、吊り上げます。
晴天の下、薄暗い店内で、やや入りづらいものの、これで通し&長時間営業は立派。

黒のガレージぼい内装に、ステージのようにライティングされた白木のカウンター。怪しいアジトから、大人の遊びを楽しむアジトへ転身を図ったように見えます。
「つけ麺ロッソ」は、つけ汁、もとい、ソース追加可能。ぱつんと弾けるような太麺はやや硬めで噛む回数が増えるからか、お腹いっぱいになるなぁ。
厚切りの繊維質なチャーシューは、ちぎりながらトマト味のソースにひたすとよいです。
旨味十分のソースは、思わず麺にかけたくなってしまいますが、リゾットできなくなるので我慢しよう。
「ピザソバ」には、ブラックオリーブ、アンチョビを無料トッピング。
ピザの味がするまぜそば、口内で複数素材が生のまま絡んでくる!ふつうのピザよりも麺の間に具が入り込み、具材の混沌具合はピザより上かも。
某ピザチェーン店みたいに色々なチーズを乗せられるといいなぁ。

今週、最も印象に残ったのは「可以」の「佐伯ラーメン醤油」
オゴポコが好きなモノマネ芸人「ミラクルヒカル」ならぬ「ミラクルサイキ」と言っていいほどの再現度。
1000キロ以上離れている大分の佐伯を思い浮かべる想像力を調味料にするのが、このラーメンの楽しみかたでしょう。

「ajito ism」を出ようとしたとき、入口付近に飾られているDIOが何か問いかけてきました・・・

「お前はいままで食べたラーメンの数を覚えているのか?」
「はい。全部、記録してますので」
「・・・我が下僕となれば、永遠の命を与えよう。永遠にラーメンを食べ続けられるぞ」
「それはいいですね」
「では、こちらに・・・」
「だが、断る」
「!?」
「だって、夜営業の店しか行けなくなるんで」