少し前にも言いましたが、「二郎インスパイア」の店は数あれど、その形態は大きく2つに分けられます。
ひとつは「純粋に二郎が好きで真似ている店」、もうひとつは「ビジネスとして二郎を真似ている店」。
こちら「島系本店」は、島主(オーナー)が「二郎品川店」好きという話だったので、一応、前者ということになります。
豚骨帝国九州の「二郎インスパイア」先駆者として開店してから、約2年。突然の店長の交代など変化は
あったものの、立地の良さもあってか、順調に営業を続けているようです。
最近では、「プロのためのラーメン本2」の特集記事「ラーメン二郎症候群」に載るなど、
「福岡の二郎インスパイア」として確固たる地位を築いた感さえあります。
2008年は、大分や熊本で「二郎インスパイア」の活発な動きが見られましたが、パイオニアの威厳は
損なわれていないのかどうか?今回はその確認のため、1年半ぶりの訪麺です。

開店時は500円だった「ラーメン小」は、現在は530円。「ラーメン普通」は600円から650円へ値上げ。
このご時勢、この程度の値上げで収まっているのは、企業努力と言って差し支えないでしょう!

余談ですが、九州で「つけ麺」や「二郎系」を出すときの最大のハードルは何でしょうか?
それは、言うまでも無く「麺」でしょう。
いくら良いスープを作っても、それに合致する麺を作られる、作ってくれる製麺所がなければ完成には至らないわけです。
これは店だけではなく、製麺所も含めた構造的な問題なのかもしれません。
しかし逆に考えると、この状況は
「じゃあ、自家製麺で理想の麺を作ろう」「麺を特注しよう」もしくは
「首都圏の製麺所から取り寄せよう」という動きに繋がるとも言えます。
事実、そうなりつつあるのは、拉麺本位読者の皆さんなら既にお分かりかとは思いますが。
さて話は「島系本店」へ。壁には「極太麺進化」のお知らせとあります。1年半前は埼玉から空輸していた
あの「極太麺」が、どう進化したというのか?楽しみです。

「ラーメン小」を極太麺で。スープは乳化し、しっかりと白濁したもの。背脂がゴロゴロ浮き、一見、
「これはいい感じかな?」と期待しましたが、啜ってみると、あら、さっぱり。
刻んだニンニクの欠片に完全に力負けしてます・・・。
本来であれば、ニンニクを従えるほどの力を持つのが、良い二郎系のスープだというのに。
スープは「乳化」はしているものの「進化」はしていないようです。

一方、進化した「極太麺」はどうか。ち、ちょっと待て?ツルツルヒラヒラしたお行儀のよいストレート麺、
これは「進化」というより「退化」もしくは「劣化」ではないか?
もしや、オゴポコが知らないうちに「二郎」に対するリスペクトの念は捨て去ってしまったのか?
いやいや、券売機のメニュー名を見る限りでは、まだ大丈夫、大丈夫であって欲しい!
とりあえず、2009年2月にオープン予定の「舞鶴店」で再確認することにします。
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島系本店
住所:福岡県糟屋郡志免町大字別府字カジ547-1
時間:11:00〜16:00、18:00〜21:00
休み:月(祝日の場合は翌日)
HP:http://www5.ocn.ne.jp/~shimakei/
点数:3.6点(ラーメン小極太麺 訪麺日 2008/12/30)
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