
おつかれ麺です。オゴポコです。
すべてはここから始まった、そういう場所で食べる麺は格別ですね!
近年、全国へ広がりを見せる「汁なし」のラーメン。その原型となった「油そば」は、こちら「珍々亭」にて
1958年に考案されたとのこと。ということは、「油そば」の歴史は今年でちょうど半世紀になります。
開発当時は、「汁を入れない」という大胆なラーメンが、よもや50年も続くとは、誰も思わなかったはず。
いやむしろ、「こんな奇抜なものを出すとはちょっとアレな店だ」と思われていたのではないでしょうか。
だとすると、最近増えている「濃厚豚骨魚介」にしても、「飽きた」とか「これがずっと続くとは思えない」
と決めつけるのは、いささか早計ではないか、とさえ思えてきます。

13時過ぎに到着すると、意外、といっては失礼ですが、11人待ちの行列ができてます。
最寄の武蔵境駅周辺で話題に上る店といえばココやココ、新しいところではココだったりするのですが、
何の何の、「珍々亭」の地元民支持率はかなり高いようです。
見ていると接客は非常に丁寧できめ細かく、老舗の驕りなど微塵も感じられません。
おそらく、栄枯盛衰の激しい東京では、老舗と言えども驕りは禁物ということを重々承知しているからでしょう。
特に博多の老舗は、味うんぬんの前にこういうホスピタリティを見習ってほしいものです。

こちらが、どノーマルの「油そば並」。
無駄が削ぎ落とされた、というか、元祖だから無駄がない、というか、生まれたままの姿、というか、
とにかくこれが元祖です。
まずは、底に沈むタレ、油、ネギを、箸も折れよ、というくらいよ〜くかき混ぜて、馴染む馴染むぞ〜!
もちろん際立つガツン度はなく、油度合もさほどきつくなく、ねっとりまったり麺を頂けます。
麺、タレ、具。シンプルな足し算ではありますが、この足し算があればこそ、複雑な方程式にまで発展した
現在の「汁なし」があるわけで。だからこそ、「原点の店」や「本店」を知ることは意味を持つのです。
とりあえず、歴史を食べた、いや、歴史を混ぜたことに満足であります。
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珍々亭
住所:東京都武蔵野市境5-17-21
時間:11:00〜16:30(麺なくなり次第終了)
休み:日祝(営業の場合もあり)
HP:?
点数:3.8点(油そば並 訪麺日 2008/10/11)
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